旅するユーロノート

現地検証でつくるリアルな旅ハック

パリから 1 時間半で「食のテーマパーク」へ!Dijonのガストロノミー施設「Cité」を訪問

 

Cité Internationale de la Gastronomie et du Vin

ディジョン

Dijon市が数百億円かけて開発した、美食と歴史の複合施設。2022年オープン。

💡この記事の魅力:
この記事では、実際に現地を訪れた筆者が、体験や現地で入手した資料に基づき、あまり知られていない観光地の魅力を丁寧にまとめています。日本語でこの情報が読めるのは、ほぼここだけ!次の週末旅のアイデアに、ぜひブックマークしておいてください✈️🍷📚

パリからの行き方

パリ・リヨン駅からTGVで約1時間35分。ディジョン駅から徒歩15分ほどでCitéに到着します。道中に旧市街を通り抜けるので、気分はすでに観光モード。

Citéってどんな場所?

正式名称は Cité Internationale de la Gastronomie et du Vin。2022年にオープンしたこの複合施設は、旧病院跡地をリノベーションして造られた巨大施設で、展示・書店・映画館・レストラン・ワインスクールなどが集結。
フランス政府公認の「食の文化遺産」を伝える拠点として、国家プロジェクトで整備されました。

敷地内には17〜18世紀の建築を活かした建物が並び、現代的な展示空間とのコントラストが印象的。無料エリアも多く、気軽に立ち寄れます。

チケット・所要時間・注意点

  • 入場料:敷地入場は無料。特別展示エリアは有料(展示内容により異なるが10〜15ユーロ程度)。
  • 営業時間:基本10:00〜19:00、曜日によって変動あり。
  • 所要時間:展示+本屋+シャペルで2~3時間が目安。
  • 公式サイト:citedelagastronomie-dijon.fr

見どころ(マスト)

  • 書店(Librairie Gourmande):後述。個人的No.1スポット。
  • 2つの礼拝堂:「ブルゴーニュのクリマ」入門にも最適。
  • ワイン試飲:10ユーロ以下で最高のワインが楽しめちゃう?。

実際の滞在時間は約2時間でしたが、もっと居たかった!

書店:本好き歓喜のセレクション

入り口すぐ左にあるのが Librairie Gourmande。書籍は料理・ワイン・美食文化・健康・ライフスタイルなど約5,000点。子供向け絵本から、写真集、レシピ本、BD(フランスの漫画)まで、テーマの幅が広く、しかも美しい。全体で1フロアだが奥行きがあり、棚構成も洗練されています。

フランス語だけでなく英語書籍もあり、お土産にもぴったり。日本の食文化にまつわる書籍も豊富なほか、店員さんも親切で、1時間近く滞在してしまいました。

2つの礼拝堂(シャペル)

敷地内には、17世紀に建てられた Chapelle Sainte-Croix de Jérusalem(サント・クロワ礼拝堂)と、18世紀建立の Chapelle de l’Hôpital Général(総合病院礼拝堂)の2つがあります。

どちらもCitéのインフォメーションカウンターでQRコード付きのチケットを無料でもらい、自分でスキャンして扉を開けて入る仕組み。荘厳な装飾、静寂な空間、そしてアート展示との融合は、まさに隠れたハイライトです。

ブルゴーニュと“クリマ”

サント・クロワ礼拝堂の中には、「クリマ(Climats)」の常設展示があります。
“クリマ”とは、ブルゴーニュ地方特有のブドウ畑の区画を指す言葉で、地形・土壌・微気候などの細かな違いがワインの個性を生むとされます。この独自文化は2015年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。

展示では、クリマの地図模型や映像資料、テロワールの解説などが豊富。ワインに詳しくなくても楽しめるつくりで、初心者にもおすすめ。

🍷 Caveで試飲体験:Enfant Jésusと出会う

Citéの一角にあるワインセラー「La Cave」では、ブルゴーニュを中心とした銘醸ワインをグラス一杯から試せるサービスを提供しています。筆者が訪れた際に選んだのは、2013年ヴィンテージの「Vigne de l’Enfant Jésus(ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ)」

これはブシャール・ペール・エ・フィスによる銘醸「ボーヌ・グレーヴ・プルミエ・クリュ」の一画に位置する区画で、歴史的に修道女たちによって耕作されてきた特別な畑。生まれた子どもが無事に育つよう祈りが込められた名でもあります。

試飲用グラス一杯(約10ml)で提供されており、価格は€9.0(もちろん、銘柄によって多少ばらつきます)。しっかりした果実味と熟成感のある香りが印象的で、たった一杯ながらも記憶に残る味わいでした。

Caveエリアには簡単な説明があり、カウンターの方も英語対応可。短時間でも充実したテイスティング体験ができます。

親切な店員さんが話しかけてきて、いろいろと教えてくれました。「2013年は、少し強すぎない(tros fort)?」と聞かれて、なんのこっちゃと思っていると……。どうやら2013年は気候がよく、そのせいでかえってワインの野性味が強すぎたと評されているらしいのです。

 

……というわけで、たった2時間で、「食」「ワイン」「建築」「書物」を味わえる夢のような場所。日帰り旅行にもぴったりなので、ブルゴーニュ初心者にこそおすすめしたい場所です。

番外編:ディジョンマスタード

Citéを見終えて街歩きに繰り出しても、まだまだ美食が気になります。ディジョンといえば、やはり マスタード。今回はディジョン中心部にある「La Moutarderie Fallot(ファロ社)」のブティックを訪問。ボーヌに本社を持つ老舗ですが、ディジョンにも支店があり、試食も可能です。

ここのマスタードは、パリ市内の百貨店などでも手に入りますが、ここまでたくさんのフレーバーが試せるのは恐らくディジョンやボーヌだけ!

フレーバー名 特徴と用途
ディジョンマスタード 強い辛みと香りで、肉や魚、ソース全般に万能
マスタード(Seed Style) マイルドな辛みで、グリル肉やホットソースにも
タラゴン 鶏・ウサギ・羊など白身肉に最適。緑色が美しい
グリーンペッパー ビーフや鴨に合い、ソースの仕上げにも活躍
カシス(ブラックカラント) ジビエやレバー、赤肉に。カシスリキュール使用
プロヴァンス 赤ピーマンとガーリック、オリーブ風味でBBQに
ジンジャーブレッド&はちみつ 白身肉、鴨、ソーセージ向け。甘くスパイシー
はちみつ&バルサミコ 酸味と甘みが調和。サラダや白身肉、魚に好相性
くるみ チコリサラダやホイップクリーム+アスパラと
バジル 冷製肉、サラダ、魚に。地中海風でピクニックにも
マイルドブラウン 子どもにも人気。白身肉や仔牛レバーに
ブルゴーニュ(IGP) ブルゴーニュ産種と白ワイン使用。薄い粘度と上品な風味

 

こちらもぜひ行ってみてくださいね!